弁別活動期(発達年齢:1歳6か月から2歳6か月)
弁別活動期とは
弁別活動期は、一方向(一次元)のイメージが形成され、弁別学習が成立する段階です。型はめ課題などでは、はめる板を一方向に回転させて入れるということがイメージできることから、四角や三角のはめ板を、向きを合わせてはめることができるようになります。定型発達児では1歳6か月から2歳6か月までの発達段階にあたります。
この時期の活動として、形や大小などを弁別する活動や、両手を協応させて棒に物を差したり、棒から抜いたりする活動(抜き差し活動)を紹介しています。
教材一覧
コイン入れ
ねらいと活動内容:
手首を回旋させて、向きを合わせて入れる動作の獲得を促す。
指導方法:
穴の向きは、水平の角度(0度)から、だんだん垂直(90度)に鳴るように向きを変えていく。右利きであれば、穴の向きを変えていくのは時計回りの方向へ、左利きの場合はその逆。
メーカー:
オリジナル
白黒幾何学図形 型はめ
ねらいと活動内容:
目で見て穴の形を確かめ、向きを合わせて入れる目と手の力を育む。
指導方法:
角度を60度程度にした書見台に載せ、子どもの目線に近くなるようにする。
メーカー:
オリジナル
絵にシール貼り
ねらいと活動内容:
絵を見て貼る位置を確認し、シールを貼る目と手の協応の力を育む。
指導方法:
角度を60度程度にした書見台に、子どもが好きな絵を印刷した紙を提示する。絵を指定してシールを貼らせる。シールを2枚貼る場合は、台紙を小さく切り、2枚だけ貼ってある台紙から自分で取らせる。
メーカー:
オリジナル
パズルボックス(弁別)
ねらいと活動内容:
目で見て穴の形を探索・定位して、操作手で穴に入れる活動を通して形の概念を育む。
指導方法:
角度を45度程度にした書見台に載せ、子どもの目線に近くなるようにする。はじめは2つの形で弁別を行う。2つができるようになれば、3つの形にする。
メーカー:
オリジナル
モノクロタケイ(無分割・弁別)
ねらいと活動内容:
筒の形と入れる形を目で見て弁別し、穴に入れる活動を通して、形の概念を育む。
指導方法:
形の弁別と、同じ形で高さの弁別も指導する。
メーカー:
オリジナル
松本式丸の大小弁別
ねらいと活動内容:
穴と円板を見て、丸の大きさを弁別する力を育む。
指導方法:
角度を60度程度にした書見台に載せ、子どもの目線に近くなるようにする。大きいはめ板から渡し、数回繰り返してから枠の向きを変える。それもできるようになったら、小さいはめ板からも渡す。
メーカー:
オリジナル
3つの丸の弁別
ねらいと活動内容:
穴と円柱を見て、太さを弁別する力を育む。
指導方法:
角度を45度程度にした書見台に載せ、子どもの目線に近くなるようにする。最も太い円柱から渡し、中くらい、最も細い円柱という順に手渡す。
メーカー:
オリジナル
松本式 形の弁別 型はめ(丸・四角・三角など)
ねらいと活動内容:
穴とはめ板を見て、基本図形の形を弁別する力を育む。
指導方法:
角度を60度程度にした書見台に載せ、子どもの目線に近くなるようにする。はじめに、操作手側に四角、非操作手側に丸でやった後、左右を入れ替えて行う。次に操作手側に三角、非操作手側に丸でやった後、左右を入れ替えて行う。最後に操作手側に四角、非操作手側に三角でやった後、左右を入れ替えて行う。
メーカー:
オリジナル
青の形の弁別
ねらいと活動内容:
穴とはめ板を見て、様々な形を弁別する力を育む。
指導方法:
角度を60度程度にした書見台に載せ、子どもの目線に近くなるようにする。球や楕円は比較的入れやすく、正方形と長方形は次に入れやすい。三角と十字は難易度が高い。
メーカー:
オリジナル
長さの弁別
ねらいと活動内容:
穴とはめ板を見て長さを弁別する力を育む。
指導方法:
角度を60度程度にした書見台に載せ、子どもの目線に近くなるようにする。書見台のボードは黒色だと、枠とのコントラストが高い。長いはめ板から順に渡すと難易度が低い。次に短いはめ板から渡す。
メーカー:
オリジナル
紙になぐり書き
ねらいと活動内容:
筆記具を持って、手首やひじ、肩などを動かしながら書く手の動きを育む。
指導方法:
角度を60度程度にした書見台に紙を提示する。大人が書くところを見せ、子どもに筆記具を渡す。はじめは、クレヨンや太めのペンだと握りやすく、書き心地も柔らかいので書きやすい。
メーカー:
オリジナル
黒ボード・白ペン なぐり書き
ねらいと活動内容:
筆記具を持って、手首やひじ、肩などを動かしながら書く手の動きを育む。
指導方法:
角度を60度程度にした書見台に黒ボードを置き、白いペンを渡して書かせる。ホワイトボード用のマーカーを使うことで乾いた布で消して繰り返し書くことができる。
メーカー:
オリジナル